早食いは太り病気に?治す方法とゆっくり食べるメリット!
早食いは太ると多くの方が理解しているでしょうが、そのメカニズムや原因および治す方法を分かりやすく他の人に説明できる人は少ないでしょう。
太りやすいだけでなく体への影響も知ることで、早食いの習慣のある方は改善に近づくかもしれません。
本記事では、早食いが太るというメカニズムについてお伝えし、早食い気味の方々にどうやったら治るのか、ゆっくりと食べるメリットを交えながら紹介致します。
早食いは太るそのメカニズムは?
早食いの人が太るというのはもはや定説の一つで、その理由としても圧倒的に知られているのが「早食いの人はあごを使う回数が少なく満腹中枢を刺激しにくいから食事の摂取量が増えてしまう」というものでしょう。
この説はもちろん正しいのですが、最も厄介なのは「早く食べ過ぎるとそれだけ血糖値が早く昇しやすくなるので、摂取した糖を脂肪に変えるインスリンが大量に分泌されるようになり、例えば同じ量を摂ったとしても太るようになってしまう」も当てはまるでしょう。
実際に、糖尿病患者の人は早食いの傾向にありますし、医師からの指摘でも食事はゆっくり食べるようにと言われます。
また「急激に血糖値が上昇すると、そのあと急激に血糖値が下がるようになるので本能レベルで甘い物を求めやすい体質に変化してしまい、おやつなどを食べる確率が上昇して太りやすくなる」というお話もあります。
要するに、早食いをすると太るための条件があれこれと揃ってしまうと言うことです。
美味しい物はついつい食べ過ぎてしまいますが、食べ過ぎてしまえばしまうほど糖の過剰摂取に繋がりますし、過剰摂取すると血糖値が急上昇した後に急降下して、また甘い物を求めるようになってしまいます。
昨今騒がれている低糖質ダイエットだって、このインスリンが多量分泌されないように気をつけるという意味も含まれています。
血糖値は血液中にある糖分の量がどの程度なのかを示す値であり、増えすぎると摂取した糖が次々と脂肪に切り替えられるということから炭水化物抜きダイエットが流行ってきているのです。
早食いによる体への悪影響は?病気にも?
早食いの人は太りやすい状況にどうしてもなってしまいますので、脂肪が次々とついてしまいます。
そして太ってしまうと体を動かす気力も無くなりますので、運動不足に繋がりそのまま生活習慣病を引き起こすリスクの上昇に繋がってしまうのです。
また、早食いの人は消化器官系の病気を引き起こす可能性も高くなります。
早食いの人は飲み込むまでの速度が速いということなので、固形物がそのまま胃腸に入ってくるのです。
こうなると多くの胃酸を分泌しなければいけなくなるので、胃腸にかかる負担が重くなります。
更に早食いは食べ物を飲み込むタイミングで空気も胃の中にたくさん詰め込んでしまうようになります。
こうなると自然にげっぷの回数も増えるのです。
げっぷの回数が増えると、胃酸が逆流する確率が高まりますが、胃腸の負担が大きくなると胃酸分泌量が増えて胃酸が逆流する確率がさらに上がります。
こうなると逆流性食道炎などの病気になってしまう確率も上がりますし、逆流性食道炎を放置しつづけると食道癌などの病気にまで発展してしまうこともあるのです。
逆流性食道炎が出やすい状況にある人は寝ている時にも食べ物が戻りやすくなっているので睡眠障害を引き起こす可能性が高いですし、イライラ感が感じやすくなります。
こうなるとストレスや睡眠時間の不足から免疫力が低下して別の病気になるリスクも高めてしまうでしょう。
ゆっくり食べると太りにくい理由
カロリーや糖質たっぷりのラーメンでも、早く食べるのと遅く食べるのでは太る確率が全然違います。
ゆっくり食べる人は血糖値の上昇が緩やかになります。
そなるとインシュリンの分泌も抑えられるので、無駄な脂肪が付きにくくなります。
そして、適量を食べたくらいに満腹感を覚え、お腹がいっぱいと感じるようになるのです。
あごをたくさん使って満腹中枢を刺激しているということもありますので、ゆっくり食べている人ほど早めに満腹になって食事の量を抑えられるようになります。
人体は食事を始めてだいたい20分程度で血糖値が上昇しくるので、20分以内に食事が終わってしまっている人は間違いなく早食いでしょう。
そういった方はもっと時間をかけて食事をする意識を持ちましょう。
それだけで食事の量を抑えられます。
その他、血糖値の急降下による甘い物を欲するという現象もなくなりますので、ダイエット成功確率は上がります。
ただし、海外のフルコース料理のように2時間や3時間も時間をかけて食事をするとそれだけ消化が進んでしまって食べられる量が増えてしまうというデメリットもありますので、長くても1時間程度で食事は終わらせた方が良いでしょう。
ゆっくり食べることの色々なメリット
それではゆっくり食事をするメリットを考えていきましょう。
まずは、よく噛んでゆっくり食べると満腹中枢が刺激されやすいので結果的に食事の量が減らせると言うことです。
よく噛むと神経ヒスタミンという食欲を抑制するホルモンが出るようになり、この神経ヒスタミンによって神経回路が働き、満腹中枢を活性化するとされています。
そして先ほど説明したように人は血液中の血糖値が上がることで満腹感を感じやすくなるので、20分以上ゆっくりと食事をすると食べ過ぎていない段階でお腹がいっぱいと感じるようになります。
また、最新の研究では早く食べるよりゆっくり食べたほうが食後の消費エネルギーが高くなると言うことがわかっており、1年間の換算で約11,000kcalの差が出るという報告があります。
つまり、ゆっくり食べた方が消費カロリーを増やしやすいということです。
早食いの原因は?
早食いは病気や肥満の原因になりますが、そもそも早食い体質になってしまった原因は何なのでしょうか?
これにはいろんな原因が考えられますので下記に列挙します。
スプーンやフォークが大きい・一口が大きい・一人で黙々と食事をする・食べることに集中しないで「ながら食い」をする・ひたすら飲み物で流し込む癖がある・箸休めや箸置きを一切使わない・ちぎって食べるという考え方がない、などがあてはまります。
早食いを治す方法は?
早食いを治す方法もいくつかありますので、これも列挙していきましょう。
まずはよく噛むことを意識する・噛んだ回数を数えるようにする・品数をあえて増やす・歯ごたえがある物を用意する・箸置きを使って箸休めを行う・フォークやスプーンではなく箸を使う・一人で黙々と食べるのではなく誰かと一緒に食べる・食べ終わりと食べはじめの時間を意識する・口の中が空になるまで次の食べ物を入れないように意識する、などいろいろと方法はあるのです。
最後に
以上、いかがだったでしょうか?
本記事では早食いは太るというメカニズムをお伝えし、体への影響などをまとめました。
早食いによる太るメカニズムを調べると、なるほどと納得できるものがあります。
血糖値の急上昇や急降下は確実に体にマイナス影響をもたらしますので、それを避けるためにも食事のスピードは抑えるべきです。
ダイエットに興味が無いという方でも血糖値が急降下すると体が動かしにくくなり、集中力の低下ややる気の低下などむしろ色々と非効率になりますので、早く食事をして仕事をしようという意識よりも、ちょっとペースを落として、仕事の効率を上げましょう。
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